はじめてのFUJI ROCK'17 2
2日目。
本日も苗場入りのBGMはNew Order。
前日の疲労も相まって、少々不穏な滑り出し。
「3人でドラゴンドラに乗れたらいいねえ」と、本番を迎える前に何度も口にしていたにも関わらず、この日も雨。
しかも終日雨のよう。
この日のタイムテーブルは、
予定:
The fin. → DAY WAVE → WESTERN CARAVAN → Cocco → never young beach → THE AVALANCHES → THE LEMON TWIGS → COURNELIUS → 小沢健二 → LCD SOUNDSYSTEM
結果:
The fin. → DAY WAVE → (Cocco) → (THE AVALANCHES) → (THE LEMON TWIGS) → COURNELIUS → 小沢健二 → LCD SOUNDSYSTEM
初日よりは比較的、予定に沿った結果となった。
かっこ書きしているのは、疲労のあまりグリーンの後方で椅子に座って項垂れながら聴いてたためにほとんど意識がなかったのと、ご飯休憩でオアシスで音漏れを聴いていたためだ。
以下、個別に感想。
The fin.The fin.を知ったのは修論も提出間近の頃だったと思う。
南堀江の某レコ屋さんが猛プッシュしてて、Glowing Red On The Shoreって清涼感と高揚感たっぷりの楽曲にやられた。
その後、何枚か出て、ライブもあったけどタイミングが合わずに3年が過ぎて、初めてのライブ。
しかし、各自行動に入る前の最初の乾杯のビールで、序盤から尿意がクライマックスに達して退散。
いや、でもGlowing~だけは!と慌てて戻ったところで最後のこの曲に間に合った。
それだけで幸せだった2日目の一発目。
DAY WAVE
フォロワーさんたちの間で結構評判で、事前にspotifyで何周か聴いていたものの、フジ前は音楽から心が離れていたこともあって全然響かなかった。
けれど、何かしら感じるものがあって、気がついたら開演前には最前近くまで行ってしまっていた。
開演からはただただ気持ちよく揺れていた。
何曲か演奏していて、キャップを被りSTARWARS Tシャツを着た青年がおもむろに「This is (the?) cover」 と言って、誰かの曲の演奏を始めた。
まさかだった。昨日と今日と、朝に車中で流れていたNew OrderのCeremony。
それがこんなところで演奏されるなんて。。。
突然の音楽の神様のいたずらに感極まり、その後は一心不乱に身体を揺らしていた。
3日間で最も気持ちよかった瞬間の一つ。
結果、バテた。
DAYWAVEが終わると、春先に乾杯した2日目のみ参加の大阪の師匠と再会して、何年か越しのフジでの初乾杯。
1つ1つ、自分の目標が達成していくのは本当に気持ち良い。。
仕事もこんなにとんとん拍子で、、
師匠とは別れ、乾杯の反動でまたもやトイレへ。
強まる雨脚と併せて、先ほどまでの幸福感とは裏腹に心身ともに谷底に真っ逆さまに落ちていった。
気がつくと、グリーンの後ろの方で椅子に腰かけてた。
Cocco
悪夢。
いや、Cocco姐さんは一切悪くないよ?
むしろ虚ろ虚ろとしてた合間に聴く歌はどれも力強くて、格好良くて。
けれど、その合間に見ていた夢はひどく居心地の悪いものだった。内容ははっきりとは覚えていない。
Coccoさんを前に観たのは前年のオトダマの同じく雨の最中。しかも体力の限界で同じく椅子に座って項垂れていたところまで同じだった。
THE AVALANCHES
状況は変わらないけど、こちらでは楽しい夢を見ていた。
少し意識を取り戻すと、なんかあんちゃんと姉ちゃんが楽しそうに歌って踊ってた。
CORNELIUS
ここからは2日目の本番。
単独のチケットに当選していたのに入金を忘れていきそびれるCORNELIUS。
新譜のMellow Wavesがドツボだっただけに、これは何としても見逃せないと、New Orderを流した友人と並んで身体を揺らしながら目に焼き付けていた。
思ったよりも新譜からだけじゃなくてPointやSensuousの楽曲もやりつつ、40分が経過したところで離脱。
本当は最後まで見るつもりだったけど、それよりも見なきゃいけないようなものがある気がして、2人でホワイトステージへと向かう。
道はこんなに人いたっけというくらい隙間なく埋め尽くされ、歩行速度はどんどん落ちていく。
最終的には後ろの人に押されることで何とか前に進んでいるだけで、自発的な歩行は一切していないような状態に。
ようやくたどり着いた先はホワイトステージ中央の白いテント真後ろ。
それでも開演までに辿り着いただけマシだったのかもしれない。
どこかで聴いたことのある有名な歌が聞こえ始めて、スクリーンにはいつもなら演者が映されるのにそのときは歌詞が流れ始めた。
小沢健二
リアルタイムに青春を過ごせなかったのが悔しいくらいに、在りし日を共に過ごした世代の方々にとっては祝祭のような多幸感溢れるライブだった。
35も過ぎたような先輩方が、口ずさみながら後ろから子供のように満面の笑みを浮かべて前方へと走り去っていく。
羨ましさしかなかった。
オザケンがお茶の間の人気者だったときはまだ小さかったけれど、それでも流れるのはどこかで聴いたことのある歌ばかりで時間が瞬く間に過ぎていった。
本日残るは1アクト。
LCD SOUNDSYSTEM
今回のフジの主目的の1つ。
これを観に、踊り狂って死ぬためにここに来たバンド。
FIELD OF HEAVENのくるりも満員御礼で入場規制がかかっており、我々はもう踊るしかない。
「こんばんは。JAMESです」「Sorry, my Japanese is terrible..」
なんて日本人が下手な英語の照れ隠しをするような言い訳のMCをかましながら、淡々と演奏が進められていく。
繰り返されるリフ。脳から送られるさすがにもうSTOP信号とは裏腹に激しさを増していく身体の揺れ。
もう操り人形のように踊り狂ってた。
1時間が過ぎようかとしたところで始まったのは「Yeah」。
踊りに合わせて、「いぇーいぇー、いぇいぇいぇーー!!!」と自然とシャウトも混じっていく。
出しつくした。疲れ果てた。
もちろん実際はこの後も新曲とヒット曲を織り交ぜての後半戦もあったのだけど、それより先に限界が来た。
開演前から疲れ果てたら遠慮なく帰ろうと相談していたので、重たい足をひきずりながら宿へと戻っていった。
不思議なことに途中で撤退したのにも関わらず、後悔は一切なかった。大満足だった。