Temples live @ O2 Shepherd's Bush Empire 08 th, March, 2014

イギリスでの初めてのライブ観戦でした。

・ライブハウスの雰囲気
・サポートアクトの様子
・Templesの感想
と順に書いているうちに長くなってしまったので適宜読み飛ばしてご覧いただけると幸いです。


さて、2014年3月8日。
ロンドンのO2 Shepherd's Bush Empireという2000人くらいのハコにて、Templesのギグを観てきました。
今回の会場はSun StructuresのUKツアー最終日ということもあり、彼らがメインアクトとしてこれまで演奏してきたハコの中では最大規模のものだそうです。

まずは、入場から。
19:00開場少し前の18:45に会場に到着しましたが、建物の前にそれほど長い列は見られま…せん?それもそのはず。
イギリスでは日本ではワンマンでもライブできるような人気のバンドでも、メインアクトの前に何組かサポートアクトが演奏するのが一般的。
当日には、会場HPやバンドのSNSサイトを通じて大体の演奏開始時刻がアナウンスされているため、最前列を陣取りたい熱狂的ファンやサポートアクトに興味のある熱心な音楽ファンくらいしか開場時刻には並ばないようです。
みんな我先に前の方に陣取ろうとする日本とは大違いで、まずここでカルチャーショックを感じました(笑)

入場に際し、チケットの種類によってはライブハウスに備え付けのBox Officeというところで券を交換する必要があるそうですが、そういう手間のいらないticketwebというサイトを通じてE-Ticketは発券済み!
19:00の開場とともに入場です。

Templesは中期Beatlesといった60年代のサイケデリックミュージックが持ち味なだけあり、客層も10代のキッズからお年を召された方まで老若男女幅広い年齢層の方がいらっしゃいました。
横で一緒に観ていた親子はなんとはるばるアメリカのフロリダ州から来られたそうです!

他のお客さんとの雑談はほどほどに、開場からそれほどたたずして早速、一組目の演奏が開始です。
今回のTemplesのツアーのサポートアクトを務めたのは、Dark BellsとChildhoodというある意味Templesよりも浮遊感のあるサイケデリアを奏でる2組のバンドです。

Dark Bellsは事前にWildflowerというトリップ感のある楽曲を気に入ってたので楽しみにしていましたが、ギターと離れたリズム隊の近くの場所で聴いていたため、ベースの音圧とバンドとしての音のバランスの悪さに横のマダムと項垂れていました…
やはり最前列だと音響面の悪さは我慢しないといけないところですね。

早々にステージは幕引きし、続くchildhoodはpalma violetsのサポートも務めたり、NMEが劇押ししてることもありキッズたちの歓声も大きめ。
そういう前情報はチェックしていたものの肝心の音源は聴いていなかったので特には期待していませんでした。
実際、演奏の開始早々に音のボリュームバランスがおかしいのかギターの人がスタッフにもっと音量あげろ!と合図を送ったり、templesの登場を待ちきれない客からステージにドリンクを投げ込まれたり、心ない野次を飛ばされたりと少し心許ないステージング。
ただ、それを吹き飛ばす楽曲の良さが演奏から感じられ、今後にとても期待できる印象を感じました。


さてさて、長らく待ちわびたところでいよいよ我らがTemplesの登場です!!
後ろの方で観ていた観客も沸きだってどんどん前に押し寄せてきます。
スタートは、イントロが印象的で僕の一番大好きなColours To Life。
これはもうノるしかないと思ったはずが、サポートアクトの演奏のときに抱いた違和感と同じでどうもギターのボリュームが小さい気がしていまいちノり切れません…

拭えない違和感とは対照的に沸き立つオーディエンス。
気がつくと後ろが異様に高いテンションになっており、その中のウルヴァリンみたいな毛深いチンピラに腕を掴まれて「こうやって腕振るんだよ」と言わんばかりに曲に合わせて僕の腕をスウィングさせてきました(笑)

Keep In The Darkではさすが本国だけあってみんなで合唱が巻き起こりましたが、ウルヴァリンもそれに合わせてヒートアップし、今度は僕を担ぎ上げにかかります。
「おいおい、Templesはダイブするようなバンドじゃねぇだろ。てか曲に集中させろ」と思ってると、知らぬ間にキレてた横のマダムがセキュリティーを召喚。
デッカい黒人の兄ちゃんが僕のすぐ横のウルヴァリンの首根っこをつかみかかり、耳元で「調子のんなやつまみ出すぞワレ」と言わんばかりにキレてます。
マダムも吠えまくっており、正直ライブどころじゃなくて怖いです(^^;
(一番前で柵もあるし背も低いんだから自分の身はちゃんと守らないとダメよ(意訳)とお叱りをいただきました…)

ようやく周りの騒ぎも一段落し、演奏に集中できるようになった頃には、ギターの音量も上がってきてバンドサウンドのバランスも安定してきていました。
Sand Danceのクライマックスとなるアウトロではライブ仕様にアレンジが加わり、コンパクトにまとまっていたアルバム音源よりもエレクトリックでサイケでメチャクチャ格好良い!!
続くShelter Songでは、観客もその日最大のテンションでOne night !Late night!と間の手を入れ、締めのアンコールのMesmerise(やっと!) では、またひとつこの国にアンセムがでこたことを祝福するように大合唱とJames の圧倒的なギタープレイが印象的でとても最高でした\(^o^)/


正直なところ、恐怖感の方が強かったイギリス初ライブでしたが、最後の3曲を聴けたこと、英国の音楽シーンの"今"を体感することができて本当に良かったです。

5月の来日公演は残念ながら予定が合わず参加できませんが、観られる方はお見逃しなく!!