はじめてのふじろっく1

まだまだ準備編。
そうは言っても支度は遅々として進まない。

thexx、Catfish and The Bottlemen、LCD Soundsystemと絶対に観たい!ってアーティストは次々に出演発表されていくけれど、全然予習をする気配がない。
(異動先の仕事で一杯一杯で、聴いても全然入ってこなかったってこともある)

ただ、これまた何の因果か春先に音楽友達というか、師匠2人にお会いする機会に恵まれた。
1人は何度もsuedeのライブでお会いしている方に京都メトロであったFinal Fantasyのライブにて。
もう1人はその方を通じて、入社前にphoenixのライブで1度だけお会いし、twitterでずっとやり取りだけさせていただいてた方。
何度も何度も飲みましょーと話はしていたものの中々実現せずに、このタイミングでようやく乾杯を実現できた。

お2人からもフジでの準備やら色んな話を聞かせていただいて、ようやく気持ちが高まってきた。

そのくらいから少しずつ準備をし始めたが、6月、7月と開演日が近づいてきてさすがに焦りが生じ始める。
準備をしなきゃいけない気持ちと裏腹に7月は連日のように出張続きで西へ東へ飛び回っていた。

東京出張が2日続いたそれぞれの晩に、関東に住むフジロックに参戦予定の友人と飲めた。
2人とも遠くに住んでいるから頻繁に会える訳ではないけど、だからこそ、
「また来週フジで」
って言えたのがたまらなく嬉しかった。

それでも絶対に必要と思われるモノは結局揃えきれないままに出発の前夜を迎えた。

さすがに時間指定しても受け取れないと実家に受け取り指定していたamazonでポチったフジ備品を回収しに、2時間かけて夜10時過ぎに帰宅。
すぐさまUターンして最寄り駅に辿り着くと、電光掲示板にはまさかの「運転見合わせ」の文字が。
twitter検索をかけると、架線トラブルで激しく火花が飛んで今晩中の復旧の見通しは立たないとのことだった。

慌てて実家に駆け戻り、クズな私は弟に「家まで車で送ってくれ」と夜も11時過ぎに懇願しました。
前の晩に「お兄様、プライム会員様。どうか後払いするのでドラクエ11amazonでポチってくださらないか」との願いに応えたことに恩義を感じてくれたからか、はたまた、ただただ弟が良い子過ぎるからか、文句も何一つ言わずに送ってくれた。
家に着いて荷造りしていると、やっぱり私はクズだったので、実家にゴアテックスのマウンテンパーカーを置いてきたことに気づいてしまった。
(さすがに夜も遅いので泊って行ってくれと泊めたら、「ちょっとこの部屋換気してる?ハウスダストやばい」って言って翌日体調崩したのはまた別の話)

そして、出発当日。
たぶん前日晩の復旧もまだ完全じゃないから電車遅れてるだろうしと、キャリーバッグを引きずりながら全力で京都行の電車に駆け込む。
実家でマウンパを回収し、冷や汁かけごはんを流し込んだ。
そんでもって京都駅にタクシーで直行し、睡眠薬のビールと柿の葉寿司を買って新幹線に乗り込む。
東京駅に着くと、乗換まで50分も待ち時間があったために、ラーメンストリートで夕食のハットトリックを決めてしまった。

こうして人生初めての埼玉、群馬を通過し、4月に会ったアニモー師匠に言われた「国境の長いトンネルを超えたらね、マジで感動するから」って言葉を思い出しながら、越後湯沢に抜ける国境の長いトンネルに突入する。
さすがに周りが暗すぎてトンネルを抜けた前後の景色の変化は視覚的には感じられなかったけれど、あの瞬間の漆黒の風景は二度と忘れたくない。

満身創痍の身体を引きずりながら、シャトルバスで一足先に苗場へと向かうフジロッカーを後目に越後湯沢の宿に辿り着いたのが0:10。
開演11時間前のこと。